事業承継を成功へ導くには?
引退への備えは早めに始めよう
中小企業や個人事業を経営している場合、ある程度の年齢になったら真剣に事業承継について考えなければなりません。
事業承継とは、会社などの「事業」を後継者に引き継がせることです。
現金や預貯金、不動産などの個別の資産ではなく、「事業」そのものを引き継がせることがポイントです。
「事業」には、会社が有している個別資産だけではなく、会社の経営権や会社のブランド、信用や取引先、負債などの一切合切が含まれますので、単純な遺産相続と同じようにすすめることはできないのです。
事業承継では計画的に準備を進めることが重要であると言われます。
これは事業承継対策には後継者の育成も含めると5~10年の期間がかかるためです。
たとえば、70歳前後で引退することを想定すると、先代経営者が60歳頃から対策をスタートさせることが必要ということです。
また、継承する会社は先代経営者が創業者として一から興したオーナー会社であるといったケースも多いことでしょう。
その結果、社長交代を経験していなかったり、世代的にIT化への対応が進んでいない場合もあります。
こうした状況も踏まえながら、後継者は準備しておくことが求められます。